「未知を楽しもう」People in Iowa #1 : Dennis

アメリカ生活、残り2か月になりました。

これまで、この街で出会った人たちのおかげで、自分の可能性を広げる経験をさせてもらえました。

今、ここでしかできないことって何だろう?と考えた時に、出会った人たちのことをもっと知り、素敵だと思った考えを他の方達にも伝えたいと思いました。

ということで、インタビュー企画 ”People in Iowa" 始めます!

第一回は、Dennis さん。

Dennisさんは、アイオワ州デモインで、毎週200〜300 人もの方が参加するヨガイベント”Park Yoga"、メディテーションイベント”Meditation Around Town"を設立された方。

私がアイオワに来たばかりの頃、偶然カフェで隣り合った際に声をかけていただいてからのお付き合いです。

会うたびに優しい笑顔とユーモアで迎えてくれるDennisさんですが、アメリカ最大手の農業器具メーカーでプロジェクトマネジメントをされたり、大学生の頃からヨガを継続されていたりと、様々な面をお持ちです。

今回は、Dennisさんに、リーダーシップ、心の整え方を中心にお話をお伺いしました。

良いリーダーシップのあり方って?


ーこれまでのキャリアについて教えて下さい。

サウスダコタの大学を卒業後、John Deer(アメリカ最大手の農業機械メーカー)に入社し、40年間勤めました。

今では珍しいことかもしれませんね。

アイオワ州だけでなく、中西部の保守的な文化とはガラッと異なり 、多様性のあるアメリカ南部でお仕事をさせていただいたのもいい 経験になりました。

保険事業・営業からマーケティング・ファイナンスまで幅広い分野に携わり、プロジェクトリーダーも担当させてもらいました。

ー仕事ではプロジェクトリーダー、プライベートではイベントを立ち上げられたDennisさん。リーダーとして大切な資質はなんだと思いますか。

ビジョンをはっきりと示した上で、オープンマインドで話し合いをすること。

メンバーみんなに創造性と興味を示してもらうこと。

どこから一番良いアイデアが来るかわからないからね。

ー新しく会う人と話し合いをする時、緊張したりしませんか?いつもオープンマインドでいるために何をしていますか。

鍵は、自分の心と向き合い、恐れや不安を認識しておくこと。

心の中に未知への恐れがあっても、 事前に認識して乗り越えられていれば、 彼らのことを受け入れ、 自分自身もオープンでいることができます。

心の整え方

ー自分の心と向き合うための習慣はありますか。

メディテーションです。

メディテーションは心の中を旅すること。

意識が外に向きすぎると、 心の平穏を保つのが難しくなってしまいます。

意識を心の内側に向ける時間があれば、恐れや不安を手放し、新しい視点に気づくことができます。

ー普段、どのようにメディテーションを実践していますか。

一人で音楽を流しながら行うこともあれば、Facetimeやskypeを使って世界中の仲間とともに行うこともあります。
 
ーここ20年間で、ヨガ・メディテーションはすっかり一般的なものとなってきました。その要因は何だと思いますか?

現在、 科学や医学においてストレスが与える影響が重要視されるようになってきました。

私たちの社会は「前にどんどん進め!」という雰囲気があり、 刺激物に溢れています。

子供達もまた、ipadやビデオゲームなどの刺激が大好きで、 食べ物やメディアに依存気味になっていることもあります。

メディテーションはそれらの刺激物を一旦オフにして、 心を鎮める機会を与えてくれます。

これが、今日人気があることの理由といえるでしょう。

私が学生だった1970年代、メディテーションは一般的ではありませんでしたが、現在では、 小さな子どもたちもメディテーションを学び始めて嬉しく思っています。

イベントの立ち上げについて

ー今では多くの方が参加しているPark YogaとMeditation Around Townですが、立ち上げに当たって、「うまくいかなかったらどうしよう?」と不安になったことはありませんでしたか。

もちろん不安はありましたが、徐々に、「自分は自分のビジョンを示すのみ。相手がどう受け取ってもそれはそれで良い」と考えられるようになりました。

人にはそれぞれの信念があります。

それは、経験によって形作られたもの。

経験してきたものが違えば、信念が違うのも自然なことです。

ーどのように協力者との関係を築いていきましたか。

会社での経験を通じて人の巻き込み方を学んだことが、Park YogaとMeditation Around Townを進める上で大いに役立ちました。

今では、当時のつながりから、企業や行政機関を対象としたワークショップの依頼をいただくこともあります。

ビジネスでの経験とライフワークが互いに良い影響を与え合っているように思います。

Dennisさんの価値観を形作るもの


ー一番影響を受けた本は何ですか。

「Autobiography of a Yogi / パラマハンサ・ヨガナンダ」です。

インドからアメリカにやってきたヨギー(ヨガの実践者)の自伝です。

私たちの人生はそれぞれユニークですが、自伝を読むと、自分たちの道を先に辿ってきた人がいると気づきます。

ヨガが世の中に知られていなかった状況の中で、自分の信念を、人のために広げていく過程に胸を打たれました。

ー座右の銘は何ですか。

「Perfect!」

何気ない会話から、素晴らしいことが起こることがあります。

出来事が起こった時には分からなかった意味も、後から考えた時に分かることが多いのです。

困難や、悲しい経験を含めて今この場所につながっていると思うと、起こったことは全て完璧だったんだと感じます。

だから、今起こったことがこれからどんな物事とつながっていくのか、楽しみに思いながら毎日過ごしています。

ー今の30代に向けてメッセージをください。

「Just Be Yourself!」

大切なのは、「自分自身であること」。

例えば、上司や家族との関係の中で相容れない部分が出てきても、 自分を犠牲にしないでください。

自分の考えを相手に伝えることは 、相手に良い影響を与えるはずです。

相手にとって新しい視点を提供できるのですから。

意見が違った時、我慢するでも、怒るのでもなく、正直な気持ちを、温かく、フレンドリーな態度で話してみてください。

きっと新しい道が開けてくるはずです。

何かを「怖い」「不安」と思うのは、結果の予想がつかないから。

でも、それは裏返せば、とてもワクワクすることだと思いませんか 。

私は、毎朝「今日は何が起こるんだろう?」と楽しみに思いながら1日を始めます。

ぜひ、未知なこと、分からないことを楽しんでみてください。

インタビューを終えて


怖いこと、不安なことは、ワクワクすることの裏返し。

アメリカ生活を振り返って深く共感できる言葉でもあり、これからの自分へ言い聞かせたい言葉でもあります。

少し気をぬくと、慣れ親しんだコンフォートゾーンに留まりたくなってしまうけれど、「ちょっと怖いけど、何だか気になること」へのチャレンジの積み重ねが、日々に彩りを加えてくれるんですよね。

Dennis さん、ありがとうございました!

英語バージョンはこちら↓

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アメリカ生活 本 旅 アート 英語 アメリカ中西部 駐在生活2年目(2016.9〜) 英語学習・ボランティアしながら 自分の道を模索中。 日々感じたことを丸ごと綴っています。

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